連城三紀彦原作の同名の小説を、細川辰興監督が映画化したもの。プロデューサーの嶋田さんからの依頼で、私がタイトル文字を書くことになりました。後から聞けば、「主演は高橋克典さんでして・・・」。彼は4歳の時からの幼馴染みで、私にとってはよき兄貴。ぴあの仕事ではなく、「筆文字」を通して彼の仕事に関われたことが嬉しくて、人と人との不思議な縁に何だかじーんと来た出来事でした。
監督からのリクエストは、「恋する人を想いながら、少女が自分で書いたような、どこか牧歌的な優しさを持った文字」。自分の字ではなく、むしろ個性を消して主人公になりきって書く、というのは今までにない試みでしたが、今までにない新しい視点を与えてもらえたような気がして、とても楽しい創作時間でした。
2012年3月より全国の劇場で順次公開中です。
http://www.watashino-ojisan.net/
(監督/細川辰興 主演/高橋克典・寺島 咲 制作/アイエス・フィールド)