「百鬼丸」「きらら浮世伝」など、過去にも何度かタイトル題字のお手伝いをさせて頂いている劇団・扉座。アートディレクターが私の尊敬する吉野修平氏、それに主宰の横内さんが同じ大学・学部の先輩という縁もあって、いつも程よい緊張感を持ちつつ、でも、とても楽しく筆を持たせて頂いています。
2010年の新作は、講談や浪曲の題材としても知られる忠臣蔵のエピソードを、人情芝居仕立てに味付けしたもので、いわば横内氏の最も得意とする分野の一つ。歌舞伎俳優の市川笑也氏を主役に、今や人気テレビ俳優としての座を確立させた六角精児氏が久しぶりに扉座の舞台に上がるとあって、チケットも連日完売の人気でした。練りに練られた横内脚本は珠玉の出来栄えで、六角氏の鬼気迫る演技にも改めて感服。これほどまでの作品を高円寺の「座」で見られるとは…宝くじに当たったような喜びでありました。
今回は、すでにポスターのイラストが出来上がってからの題字入れとあって、「江戸の粋」「涙と笑い」「人情芝居」「七転び八起きな物語」といったイメージを意識して書きました。もちろん、堅いものから柔らかいものまでいろいろご提供しましたが、個人的にもこのへんが合うかな、と思っていた遊び心豊かな文字が「採用」され、お陰さまで、役者やスタッフの皆さまからも大好評。終演後のビールが美味い一幕でありました。
ポスターや台本は、今年の「祭ばやし」にて展示させて頂きます。
※今回の舞台に出演された扉座の看板俳優、岡森諦さんのブログ「こぶもり日記」
http://www.gobumori.com/2010/05/post-462.html