「天才！たけしの元気が出るTV」の復活ダンス甲子園などで名を馳せたダンスユニット「電撃チョモランマ隊」。「ダンスを知らない人にも楽しんでほしい」と、2003年からヴォーカルにも挑戦した彼らの、2004年のヒットナンバーがこの曲。無機質な活字ではなく、人の手で書かれた文字で温もりを伝えたいという作り手の依頼で、筆文字のお手伝いをしました。

文字通り、桜がほころぶ出会いと別れの季節をモチーフにしたジャケットに相応しく、「小学校の教科書に出てきそうな、優しくて丁寧な文字を」というのがこの時のリクエスト。行書や草書などの崩した書体を使わずに書いてみましたが、特に苦労したのがカタカナの多さです。カタカナの由来は漢字の崩しなのですが、アルファベットと同じく「表音記号」としての役割が強いため、いわゆる「書道」や「お習字」の世界には滅多に登場しません。どんなに偉い先生でもなかなかカッコよく書ける人がいないこのカタカナを、漢字と筆文字の世界に違和感なく取り込むにはちょっとしたコツが要るのですが…、それはまた別の機会にここでご紹介していきたいと思います。

実際に、小学校や中学校の教室で、書道の時間に先生のお手本を見ながら書いた文字、そんなイメージを頭の中に描きながら書いてみましたが、出来栄えはいかがでしょうか。

「電撃チョモランマ隊」は、観る人にエガオを届ける「HAPPYTAINMENT」をステートメントに、リーダーのQ-TAROはNHK連続テレビ小説「瞳」に出演 したり、フジテレビ「のだめカンタービレ」の“おなら体操”を振付け、EBATOはサザンオールスターズ「I AM YOUR SINGER」、ケツメイシなどの楽曲、明治「キシリッシュ」やサントリー「プロテインウォーター」CMの振付を担当。OH-SEは映画「鴨川ホルモー」に上回生役として出演、U-SAKUも数々のアーティストのダンスアシスタントをつとめるなど、メンバー個々でも活躍中です。

サクラの季節、ぜひ手を休めて耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

http://www.den-qomo.com/discography/cd/03.html
http://www.youtube.com/watch?v=Fv1DewxCzPI